「みらい食堂」を利用する親子連れ=出雲市西新町1丁目、JAしまね神戸川支店
「みらい食堂」を利用する親子連れ=出雲市西新町1丁目、JAしまね神戸川支店

 孤食を防ぎ、食事を楽しんでもらおうと、島根県内の女子高校生と一般社団法人みらい創造公社(出雲市知井宮町)がこのほど、出雲市西新町1丁目のJAしまね神戸川支店で地域食堂「学生みらい食堂」を開いた。親子連れから高齢者まで約60人が交流や食事を楽しんだ。

 食堂は同法人が神門地区に子どもの居場所をつくろうと8月に始めた。高齢者に食事や交流を楽しんでもらう場を企画しようとしていた出雲商業高校3年の大野もも香さん(18)と、松江南高校3年の中谷里桜(りお)さん(18)がボランティアに訪れ、連携することにした。

 メニューは高校生が考案し、のりの上にご飯と具をのせて平らに包む「おにぎらず」と豚汁、クレープを用意した。ボランティアの高校生10人も参加者との交流を楽しんだ。宍道小学校1年の狩野光亮(こうすけ)さん(6)は「初めて食べたクレープがおいしかった」と笑顔だった。

 中谷さんは「うれしそうに食事をしてくれてよかった」と満足げで、大野さんも「経験を生かし、これからも食のイベントを開きたい」と意欲を見せた。

 地域課題の解決に挑む高校生や大学生を支援する「しまね未来共創チャレンジ」の制度を活用し、開催した。(片山皓平)