国内で28日、新たに9583人の新型コロナウイルス感染者が確認され、過去最多を更新した。首都圏1都3県で60%近くを占め、東京は3177人だった。感染力の強いインド由来の変異株(デルタ株)が猛威を振るっており、厚生労働省に対策を助言する専門家組織は「これまでに経験したことのない感染拡大」と指摘した。東京五輪や夏休みの期間中、人の動きが活発になり、さらに全国的に感染者が増えるとの見方もある。

 政府は埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県に対して新型コロナウイルス緊急事態宣言を発令する検討に入った。政府関係者が明らかにした。早ければ30日の政府対策本部で決定する見通しだ。

 政府は7月12日に東京に4回目の緊急事態宣言を発令。しかし7月初旬には2千人を下回っていた国内の新規感染者数は14日に3千人超、22日には5千人を超え増加ペースが速まっている。

 厚労省の専門家組織は、東京では既に一般医療への影響が生じており「このままの状況が続けば、通常であれば助かる命も助からない状況になることが強く懸念される」と警鐘を鳴らした。

 背景にはデルタ株の拡大がある。国立感染症研究所は28日、首都圏では既に感染者の70%を占めるとの推計を発表した。ワクチン接種が進んで高齢者の感染が減る一方、若年層で重症化する割合が高まっている。

 地域別の28日の感染者数は、神奈川1051人、埼玉870人、大阪798人、千葉577人など。埼玉、千葉、東京、神奈川のほか、茨城、石川、京都でも過去最多を更新するなど感染は首都圏から地方にも広がり始めている。