■素晴らしい負け方 オリンピック一色のテレビをつけると、爽やかでイケメンの選手がインタビューに答えている姿が飛び込んできた。体操界で一時代を築き、今回は惜しくも予選通過がかなわなかった内村航平選手だった。「なんかスッキリしました」と笑顔で語るその姿には、涙も悲愴(ひそう)感もない。目標に向かって真摯(しんし)に自己研さんにまい進されてきた方は、マイクを向けられても自分の敗戦を、こうも淡々と涼しげに語るものかと脱帽した。その後、映像には後輩たちの活躍を満面の笑顔で喜ぶ内村選手の姿が映し出された。...