島根県邑南町矢上、矢上高校で31日、生徒らが学習の成果を発表し、町の魅力について語り合う「未来フォーラム」があった。生徒や卒業生、矢上小学校の児童など約200人が耳を傾け、地域の課題について議論した。
児童生徒、住民が10班に分かれ、各教室で授業や個人活動で取り組んだ内容を発表した。
個人活動の班では、害虫のゴキブリの有効活用策について紹介した。専門家の意見を参考に、ゴキブリをペースト状にした釣り餌を試作して検証したところ、想像以上の集魚効果があったと報告した。商品化に向けたパッケージ案も示し、斬新な発想と計画に参加者から拍手が送られた。
矢上小児童は学校給食を残さない、節水、節電を意識するといった持続可能な開発目標(SDGs)に関する取り組みを発表。町の特産、石見ポークの認知拡大を狙って作った動画や歌の発表もあった。
ワークショップでは参加者全員で、人口減少や高齢化といった町の課題の解決策などを議論して交流を深めた。矢上高校2年の林田悠良(ゆら)さん(16)は「活動に対する思いをうまく伝えられた。多くの人から多様な案も聞くことができ有意義だった」と話した。(吉野仁士)