島根と東京を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」が運行開始から今年で25周年を迎えた。岡山駅で連結・切り離しが行われる「サンライズ瀬戸」と並び、今や全国でも希少な定期夜行列車として走行する。観光やビジネス利用で根強い人気を誇る一方、車両の老朽化で廃止を懸念する声も。夜汽車の情緒の行方はいかに。

 

JR出雲市駅に到着したサンライズ出雲の撮影でにぎわうプラットホーム=出雲市駅北町

 

県内外にファン


 夏休み終盤となった8月下旬、午後7時半ごろのJR松江駅(松江市朝日町)のホームは、多くの家族連れでにぎわっていた。目的は、東京へ向かうサンライズ出雲。列車が入ると、乗客は一斉にカメラを向け、待ってましたとばかりに乗り込み始めた。

 サンライズ出雲は珍しさから、県内外に多くのファンを抱える。家族4人で...