松江市奥谷町の小泉八雲記念館が、文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻セツ(1868~1932年)の誕生日と命日がある2月を「セツ月間」として、同市民の入館料を無料にしている。セツと八雲についてあらためて知ってもらうのが狙いで、3月31日まで。
誕生日の2月4日と、命日の同18日にちなんで企画した。館内は、セツを主人公のモデルにした今秋のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の放送決定後、にぎわいが増し、昨年4月から今年1月までに約7万7千人が訪れているという。
セツの生涯に焦点を当てた企画展が開催中で、直筆の手紙や愛用品など約70点が並ぶ。セツの英単語帳は八雲から聞き取った言葉が多く記され、眠いを意味する「sleepy」は「シレーペ」「ねむたえ」と出雲地方の方言交じりのメモが残る。夫婦のコミュニケーションの様子や、セツの人生の背景がうかがえる。
学芸員の門脇実花子さん(33)は「セツ月間を機に振り返り、展示を通して新しい発見をしてほしい」と来場を呼びかけた。
期間中、松江市民は住所が確認できる身分証を提示し無料で入館できる。小泉八雲旧居は有料。3月6日は休館日。(黒崎真依)













