日米首脳会談で石破茂首相がトランプ大統領に贈ったかぶと飾りは、人形のはなふさ(鳥取市湖山町東3丁目、英智哉社長)が用意したことを同社が8日、明らかにした。
かぶと飾りは高さ81センチ、幅57センチ、奥行き48センチ。「亜麻色縅(おどし)満天金星(きんぼし)兜」で頭を守る「鉢」と呼ばれる部分は、複数の鉄板を組み合わせる伝統的な技法で作られ、顔を守る部分には縁起の良い唐草文様をあしらっている。
同社によると、外務省から昨年11月、「海外の要人に贈るため、金色で、着用できる大きさのかぶとを急いで準備してほしい」と打診があり、弓矢や台座など一式そろえて発送した。トランプ大統領への贈り物だと知ったのは4日ほど前だった。
かぶと飾りは16万8千円で3月1日から一般販売予定。同社のサイトや電話で予約を受け付けている。報道を受け、サイトへのアクセスは「普段の100倍」(英社長)と注目が集まり、すでに注文も入った。
英社長は「日本の伝統を世界に発信する機会になった。石破首相の地元から贈り物に選ばれてうれしい」と喜び、「日米をつなぐシンボルとなり、友好関係が長く続いてほしい」と話した。
(山口春絵)