特産「いぶり香香」の出荷作業に取り組む会員たち=浜田市弥栄町長安本郷、調理施設
特産「いぶり香香」の出荷作業に取り組む会員たち=浜田市弥栄町長安本郷、調理施設

 浜田市弥栄町特産の燻製(くんせい)漬物「いぶり香香(こうこう)」の出荷作業が13日、同町長安本郷の調理施設であった。町内の住民団体「やさか加工グループの会」(11人)が漬け込んだ大根を手際よく切って包装した。

 いぶり香香は町と交流があった秋田県の燻製漬物「いぶりがっこ」の生産者から助言を受け、2015年に商品化した。歯応えのある食感と香ばしさが好評で、同会が毎年作る。昨年11月末に大根を桜の木から出る煙で3日間いぶし、2カ月間、ぬかやタカノツメのほか、まろやかな甘さを出そうと熟柿(じゅくし)を入れたたるに漬け込んだ。

 この日は初の出荷作業で会員6人がたるから長さ約30センチの約200本の大根を取り出して両端を切って形を整えた。燻製の香ばしさが漂う中で、「いぶり香香」と書かれたラベルを貼り真空パックで包装した。

 出荷作業はあと3回して、計約800本の出荷を目指す。近日中に浜田市や江津市の道の駅などで販売する。同会の牛尾トヨ子会長(79)は「大根も例年より大きく育ち、いぶしの加減もちょうどよく仕上がった。喜んで食べてもらえると思う」と話した。(宮廻裕樹)