和歌の世界には、古い歌の語句や趣向などを意識的に取り入れる手法がある。本歌取りと呼ばれる技巧で、藤原定家らが選者となり鎌倉初期に成立した「新古今和歌集」などで多用されている。歌に重層的な深みを持たせる効...