くらしと経済(ヨコ)
くらしと経済(ヨコ)
仕事の合間にボードゲームで遊び、リフレッシュするMonoxer(モノグサ)の最高技術責任者(右端)ら=東京都文京区
仕事の合間にボードゲームで遊び、リフレッシュするMonoxer(モノグサ)の最高技術責任者(右端)ら=東京都文京区
「JELLY JELLY CAFE(ジェリー・ジェリー・カフェ)」渋谷本店の店内。若者がボードゲームを楽しんでいる=東京・渋谷
「JELLY JELLY CAFE(ジェリー・ジェリー・カフェ)」渋谷本店の店内。若者がボードゲームを楽しんでいる=東京・渋谷
くらしと経済(ヨコ)
仕事の合間にボードゲームで遊び、リフレッシュするMonoxer(モノグサ)の最高技術責任者(右端)ら=東京都文京区
「JELLY JELLY CAFE(ジェリー・ジェリー・カフェ)」渋谷本店の店内。若者がボードゲームを楽しんでいる=東京・渋谷

 テーブルを囲んで仲間と気軽に楽しめるボードゲームの人気が上昇中だ。若者を中心にファンを拡大。職場のリフレッシュに使う企業も出始めた。ゲームができるカフェにも新型コロナウイルス禍で鈍った客足が戻りつつある。

 ▽リフレッシュ

 「やっと脱出できた」

 人工知能(AI)を活用した学習サービスを提供するMonoxer(モノグサ、東京)の社内で、歓声が上がった。最高技術責任者(CTO)ら社員5人がゲームでひとときを過ごし、気分転換して仕事に戻った。

 興じていたのは、制限時間内に全員が迷路脱出を目指すタイプ。他のゲームと異なり、原則、会話禁止のユニークなルールで、互いの思いを推し量って盤上を進んだ。

 モノグサでは、手が空いた人が声を掛け、普段は接点のない社員と知り合うきっかけに。採用面接でも使う。広報担当者は「仕事に加え、遊ぶ余裕も大事にする会社の価値観が伝わる」と話す。

 ▽裾  野

 ボードゲームは、盤上で駒やカードを動かして遊ぶゲームだ。考えながら手を打つが、サイコロなど運任せの要素もあり、仲間と会話が弾んで場が盛り上がる。自宅で過ごす時間が増えた結果、玩具メーカーの販売も伸びたといわれる。

 ボードゲームの総合情報サイト「ボドゲーマ」は、初心者からベテランまで多くのファンが情報交換している。

 運営会社代表の若狭創さんによると、会員数と閲覧数が年々伸び、近年は特に若者や女性の割合が高い。「友達と一緒に遊べる趣味のひとつとして裾野が広がっている」(若狭さん)

 ▽千種類

 コーヒーを片手に数多くのタイプで遊べるボードゲームカフェ。感染予防策を徹底しながら、活気を取り戻している。

 千種類以上がそろう東京・渋谷の「JELLY JELLY CAFE(ジェリー・ジェリー・カフェ)」渋谷本店。テーブル間の距離を空けるなどの措置を講じ、客はマスクを着けて歓談。初心者が常連客に教わることもあるという。

 東京や大阪など13店舗の客数は右肩上がりに伸び、2019年に14万人に。昨年は9・5万人と前年を下回ったが、今年、来客は徐々に回復。野崎雄斗店長は「客層は年々若くなり、人気の浸透を実感します」と話す。