4月から当面の間、療養病棟を休止する松江生協病院=松江市西津田8丁目
4月から当面の間、療養病棟を休止する松江生協病院=松江市西津田8丁目

 松江生協病院(松江市西津田8丁目、351床)が4月1日から当面の間、療養病棟(40床)を休止する。看護師不足が理由で、休止は2015年の開設後初めて。入院患者は一般病棟や法人内外の施設への転院で対応しており、看護師確保のめどが立ち次第、再開を検討する。

 同病院は、急性期から回復期、慢性期医療と幅広い医療需要に対応する総合病院。院内は一般病棟(311床)と療養病棟があり、長期的な入院が必要な患者が療養病棟に入る。

 同病院によると、療養病棟は常にほぼ満床状態で、2月中旬から患者や家族に休止を説明し、現在入院している11人を含めて対象者全員の転院先などが調整済みだという。退職する看護師が増えているほか、特に産前産後や育児休暇の取得時期が重なり、夜勤の看護師の不足が顕著で、勤務環境改善や人材確保の見通しなどを総合的に勘案した結果、休止の判断に至った。

 真木高之院長(59)は、「患者のことを思うと苦渋の判断。申し訳ない」としつつ「今の体制が続けば患者と共倒れの状態になってしまう」と説明。一般病棟を含めて患者の受け入れ体制に変更はなく、長期療養が必要な患者は4月以降、訪問診療による在宅医療で医療提供体制を維持する考えを示した。

(原暁)