台所に立って料理に挑戦する娘
台所に立って料理に挑戦する娘
台所に立って料理に挑戦する娘

 娘は3歳になった。母を手伝いたい気持ちが日に日に強くなっていて、毎日、何かしら手伝ってくれる。気持ちはすごくうれしいし、ほほ笑ましいのだが、決して効率よくできるわけではない。むしろ、仕事が増える(なんて思ってはいけないが…)。忙しい平日の夕方から夜にかけての「お手伝い」に、いら立ちを覚えてしまうこともざらで、そのたび自分の未熟さに打ちひしがれている。

 なるべく怒りたくないから、娘に気付かれないようにそお~っと家事を進めるが、目ざとく見つけ、「○ちゃんがやる~!」と駆け寄ってくる。例えば5合の米を量る作業。「気を付けてよ~」と声を掛けながら一生懸命量るのを見守るが、予想通り、釜に移すとき派手に「ザッパァ~!」とばらまいてくれる。これは「米を炊く」仕事の前に、「床掃除」という作業が発生したことを意味する。

 ここで余裕のない私が一言。「だけん言ったじゃん!(怒)」。娘は残念そうにその場を後にする。一人黙々と床に散らばった米を集めながら(あんなふうに言わんでもよかったか…)と反省。「手伝ってくれてありがとうね。すっごい助かったわ!」と後でフォローしにいく。

 掃除機も一緒に持ってくれるが全然進まない。洗濯の洗剤を投入するのも、絶対にこぼし、洗濯機がぬるぬるに。洗濯干しも、タオルを何枚も重ねて干しているから乾くはずがない。後でやり直さねば…。食器洗いは水遊びの延長みたいだ。シンクや床はびしょびしょ、そして全く汚れが落ちていない皿が食器かごに並んでいる。単なる「食器洗い」という作業だったのが「まず周りの水浸しを拭いて、皿のどれがきれいでどれが汚いかチェックし、洗い直す」という仕事に変わる…。

 でも娘が自分なりにお手伝いをしている顔は、生き生きしている。それなのに「自分一人でやったらすぐ終わるのに…」なんてことばかり考えている自分に腹が立つ。少しぐらい失敗したって、手間がかかったっていいじゃないか。冷静になるとそう思えるのに。毎日、反省の繰り返し。この記事が載る今日は、もう少しおおらかに接してみる。

 (文化生活部・増田枝里子)

 =毎週土曜掲載=

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