母乳パッド。1枚ずつ個包装になっているものや、2枚セットで包装されているものもある
母乳パッド。1枚ずつ個包装になっているものや、2枚セットで包装されているものもある
母乳パッド。1枚ずつ個包装になっているものや、2枚セットで包装されているものもある

 「母乳パッド」をご存じだろうか。当たり前だが、出産するまでその存在自体を知らなかったので、初めて知った時の衝撃を記す。ただし個人差があるのであくまで私の例として読んでいただきたい。

 赤ちゃんに授乳する時、吸わせていない方の乳からも母乳がぽたぽた垂れてくる。吸われることにより、脳が反応して起こる現象らしいが、自分でもよく分かっていない。特に産後すぐの母乳の出が軌道に乗るまでは、授乳中にすごい量が漏れてきて「せっかく出てるこれを飲ませられないなんてもったいない!」と思ったぐらいだ。授乳していなくても就寝中、知らないうちに漏れてくることもあり、服や布団までびしょぬれにしていた。

 ここで活躍したのが母乳パッドだ。オムツとか、生理用ナプキンを思い浮かべてもらえると分かりやすいだろうか。吸水ポリマーが入っていて、肌着の内側に貼り付けて使う。価格は120~130枚入りで800~900円。ガーゼやハンカチで代用する人もいるが、粘着テープでしっかり固定できる母乳パッドは、私にとって授乳の相棒という感じだった。ただしずれたり、めくれていたりすると、付けている意味は皆無。それで結局、服をぬらしたこともあった。

 服がぬれると大変な不快感に襲われる。水にぬれるのと違い、母乳はいろいろな成分が入っているからかベタベタしていて、甘いような独特な香りもする。第1子出産後は、母乳パッドを常備しておらず毎回タオルとかで押さえていたが、子を抱きかかえながら吸わせる角度を調整し、反対をタオルで押さえるといった作業はストレスだった。母乳パッドに出合えてよかった。

 そんな産後すぐの時よりも母乳の出る量は減ってきて、片乳から漏れる量も減った。今では全く漏れず、母乳パッドがきれいなまま捨てる日もある。使わなくなる日もそう遠くはない。母乳パッドと共に歩んできた授乳生活だから、いらなくなる日が来るのは感慨深い。

 そういえば、肌着に付けたまま洗濯機に入れてしまった日もあった。吸水のポリマーが飛び出し、洗濯物全体が悲惨なことに…。それもまた、母乳パッドとの思い出だ。

 (文化生活部・増田枝里子)

 =毎週土曜掲載=

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