島根県と松江市は14日、34人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。2桁の感染者発表は5日連続で、1日の感染者数としては過去2番目の多さ。うち5人は東京オリンピックの警備応援のため、県警が派遣した20代~30代の男性警察官で、ワクチン接種を受けていなかったという。

 居住地別は松江市21人、安来市4人、浜田市3人、雲南市、江津市、益田市各1人、県外在住3人。

 34人のうち20人は既に判明した感染者の濃厚接触者か接触者。残りは医療機関への受診やPCR検査で陽性が判明し、うち6人は発症日2週間前以降、県外移動歴がある。

 男性警察官5人は松江市で確認された感染者で、7月上旬から8月9日まで同じ五輪施設の警備に当たり、宿泊施設も共にした。

 10日に公用車で帰県。県警によるワクチンの職場接種を前に13日にPCR検査を受けたところ、陽性と判定された。帰県後は自宅待機しており、県民との接触はなく、関係する接触者は特定できているという。

 ワクチン接種を受けていなかったことについて、県警は派遣までに職場接種を始められなかったためと説明した。

 松江市が発表した感染者のうち、1人は市立保育施設に勤務する職員。子どもとの接触があり、施設は14日から当面、閉鎖する。市は接触者を把握済みで、施設関係者を検査する。

 県内の累計感染者数は903人。14日午前0時時点の入院患者は111人で、確保病床(324床)の使用率は34・3%。 (片山皓平)