展示品と説明パネルを紹介する徳沢啓一教授(右)=江津市江津町、甍街道交流館
展示品と説明パネルを紹介する徳沢啓一教授(右)=江津市江津町、甍街道交流館

 江津市江津町の江津本町地区にある石見焼窯跡「竹下窯」の調査で発見された遺物の常設展示品の説明パネルが12日、同町の甍(いらか)街道交流館内に設置された。

 パネルは4枚で、窯の内部が道具を用いて多く焼けるようになっている構造や、製作年代によって形状が異なることをイラスト付きで説明した。

 竹下窯は1887年ごろに開業し、1943年ごろに廃業した。常設展示では「はんど」と呼ばれる石見焼の水がめや窯道具の「ヌケ」など遺物のうち34点を専用木製棚に飾った。

 江津本町地区に複数の窯場があり、船で全国に流通していたことなどを説明するパネル5枚と合わせ、竹下窯と石見焼について理解できる内容になっている。

 2020年度から4年かけ調査に当たった岡山理科大(岡山市)が江津市や地元住民団体と連携し整えた。

 同大学芸員教育センターの徳沢啓一教授(54)は「江津は石見焼がある風景が溶け込んでいるのが特徴。展示品から関心を持つ機会にしてほしい」と話した。

 午前8時~午後5時。予約不要で休館日なし。 (村上栄太郎)