日本列島付近に停滞を続ける前線により、山陰両県や九州など西日本から東北にかけて17日、再び大雨になる可能性がある。気象庁は16日、引き続き土砂災害や浸水、河川の増水や氾濫に、厳重に警戒するよう呼び掛けた。
気象庁によると、低気圧や前線に南から暖かく湿った空気が流入し、大気が不安定な状態が続く。
17日夕方までの24時間予想雨量は、いずれも多い場所で九州、四国250ミリ▽中国200ミリ▽近畿、東海120ミリー。
松江、鳥取両地方気象台によると、島根県内の多い場所で1時間40ミリ、17日夕方までの24時間は200ミリに達し、鳥取県でも1時間25ミリ、24時間で100ミリとなる見込み。
13日から15日にかけて氾濫した江の川は、下流の川本水位観測所(島根県川本町)で16日午後3時40分時点の水位が3・41メートル。避難が必要な水位には達していないものの、通常(1メートル)より依然高く、少雨でも長く続くと浸水につながる恐れがあるとした。
島根、鳥取両県は16日にそれぞれ会議を開き、島根県の丸山達也知事は「早めに命を守る行動をとってほしい」とし、鳥取県の平井伸治知事は「雨が小康状態の間に、ハザードマップの確認に努めてほしい」と述べた。
JR西日本米子支社や一畑電車、バス各社、山陰両県の5空港を発着する航空各社によると、17日は平常通りの予定だが、雨や道路の状況によって、遅延や運休となる可能性があるとした。
(古瀬弘治)