世界で初めて「量子テレポーテーション」の実験を成功させた古澤明東京大教授が率いるチームが、新しいタイプの量子コンピューターを開発した。テレポーテーションを使って行う計算とはどのようなものか、仕組みに迫った。(共同通信=浅見英一)
▽そもそも「量子」って何?
量子コンピューターとは量子の特徴を生かしたコンピューターということ。では量子とは?中学校で習ったように物質を細かく分けていった先に現れる、原子や電子といった小さな粒子のことだ。これだけ小さなレベルまで分割していくと、私たちが普段目にするような世界とは違う性質を見せる。
例えば原子1個について、上を向いているか下を向いているかの区別ができると思ってほしい。「粒子ってまん丸なのでは?」「何が上で何が下?」と思われるかもしれないが、実際に調べて違いを把握することが可能だ。これを観測という。そして不思議なことに、観測して上向きか下向きか判明する前の原子は、実は上向きと下向きの状態が混ざっていて、上と下どちらが観測されるかは確率的にしかいえない(重ね合わせ状態という)。「観測前には...













