地域金融機関が長らく企業に融資する際の慣習としてきたのは「過去3期分の決算書の提出」であった。

 決算書から算出される財務指標、企業が保有する担保、信用保証枠の有無に基づいて融資を決めてきた。金融機関は、決算書という過去情報と返済可能性、倒産可能性、粉飾可能性だけを見ながら企業を判断してきたのだ。金融機関が企業の事業内容を理解せず、企業が赤字仕...