雄大な大山をバックにした新たなフォトスポットが山麓の鳥取県伯耆町須村に誕生した。町営の植田正治写真美術館の隣接地で、年間13万人が訪れる大山ハムの直売店「テラス ザ ダイセン」の芝生広場に、「DAISEN」「大山」の白文字のモニュメントが完成。26日に現地で除幕式があった。
モニュメントは高さ1・36~1・5メートル、幅8メートルのステンレス製で、東西に長くなだらかな稜線(りょうせん)を伸ばす名峰が望める絶景スポットとして、大山ハムブランドの販売を手掛けるエア・ウォーターアグリ&フーズ(東京都)が設置。松本憲一社長は「世界中に発信され、インバウンド(訪日客)を含む観光需要を喚起したい」と話した。
同社の動きと連動し、町も2025年度、年間2万人が来館する美術館の周辺の環境整備に着手する。耕作放棄地だったアクセス道路沿いの約4千平方メートルを一面の花畑とし、誘客につなげる観光拠点化事業費約4600万円を予算計上。小沢敦彦町長は「大山は360度美しいが、『正面』は伯耆町。モニュメントの完成で、大山観光の新しい入り口ができた」と喜んだ。
青空が広がったこの日は朝から家族連れらがモニュメントでの撮影を楽しみ、長さ60センチのソーセージを使った期間限定販売の「超ロングホットドッグ」にも列をつくった。
(吉川真人)