新型コロナウイルスの変異株で南米ペルー由来とされる「ラムダ株」への感染が国内で初めて確認された東京五輪関係者の女性に関し、厚生労働省は18日、航空機の席順から把握した濃厚接触候補者の情報を大会組織委員会や自治体などに伝えていなかったと発表した。

 厚労省は同日、「未送付が発生しないようダブルチェックを行う体制を整え、再発防止に努める」とのコメントを出した。

 ラムダ株感染が確認された女性は30代でペルーに滞在歴があり、7月20日に羽田空港に到着した。女性は無症状で、検疫の療養施設に移送された。同乗していた濃厚接触候補者には一般入国者の他に五輪関係者も含まれていたが、いずれも入国後の再検査で陽性とは確認されていないという。

 厚労省はまた、フィリピンから7月21日に到着し、空港検疫で感染が判明した入国者についても、濃厚接触候補者の情報を自治体に伝えていなかったと明らかにした。この入国者はその後、ベータ株と判明した。