新規感染者数がステージ4(爆発的感染拡大)相当の都道府県
新規感染者数がステージ4(爆発的感染拡大)相当の都道府県

 厚生労働省は18日、40都道府県で新型コロナウイルスの新規感染者数がステージ4(爆発的感染拡大)相当となったと明らかにした。同日の国内新規感染者は2万3916人で過去最多。自治体別では27府県が最多を更新し、重症者も6日連続で最多となった。厚労省に新型コロナ対策を助言する専門家組織も会合を開き「全国各地で災害レベルの状況にあるとの認識での対応が必要」との分析をまとめた。

 国立感染症研究所の分析結果によると、8月中旬時点で、全国で流行する新型コロナウイルスの9割以上が、感染力が強いインド由来のデルタ株に置き換わったと推定されるとした。

 ステージ4となった指標は17日までの1週間の10万人当たり新規感染者で、25人以上がステージ4。全国平均は101・26人で前週に比べて1・31倍だった。過去に例のない水準で増加が継続しており、最多の沖縄は311・56人に上った。そのほか東京227・64人、神奈川159・68人、大阪126・2人、福岡111・62人など。

 専門家組織は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を継続しているのに繁華街での人出の減少は限定的で、感染者数はさらに増加する恐れがあると分析。「陽性率20%以上の地域も多く、検査による感染者数の把握が不十分と考えられる」と指摘。中等症や重症患者の入院調整も困難で、一般医療の制限や救急搬送が困難な事例が生じているとして「感染拡大を速やかに抑えることが必要だ」と強調した。

 また、厚労省の集計によると、クラスター(感染者集団)の累計の発生件数は全国で1万88件に上った。「企業等」が最も多く「高齢者福祉施設」や「飲食店」での発生が目立つ。