路面の隆起や崩落現場付近で復旧工事の準備を進める建設業者=出雲市多伎町小田、国道9号
路面の隆起や崩落現場付近で復旧工事の準備を進める建設業者=出雲市多伎町小田、国道9号

 出雲市多伎町小田の地滑りに伴い発生した断水で19、20日の2日間で、住民ら1300人が4カ所の給水所で水を求めた。市上下水道局は被害地点を避けた仮配管(延長700メートル)を設置して配水池タンクへの貯水を始めた。22日の全面復旧を目指す。

 断水の影響でトイレの水が使えなくなった同町多岐の道の駅キララ多伎では、国土交通省が仮設トイレ8基を設置し、情報提供コーナーのみが稼働した。飲食店や系列の温泉など6施設は、19日に続き20日も臨時休業した。

 現場の斜面の地滑りは続いており、同省松江国道事務所は斜面の動きを調べるための観測機器を設置した。

 21日に再び降雨が予想される上、本格的に復旧工事を進めるためには、斜面の動きを24時間体制で把握する必要があるという。

 一方、国交省から避難の解除に支障がないとの見解が出たことから、出雲市は被災箇所の近隣10世帯30人に出していた避難指示を解除した。

 26日に市立多伎小学校、27日に多伎中学校が2学期の始業式を予定しているが、国道9号の全面通行止めの解消めどが立たず、市教委は、スクールバスのルートを山陰道経由に変更することを決めた。