雲南署が配るうちわ
雲南署が配るうちわ
自身が手掛けたイラストを披露する木村一博巡査部長=島根県奥出雲町下横田、八川駐在所
自身が手掛けたイラストを披露する木村一博巡査部長=島根県奥出雲町下横田、八川駐在所
雲南署が配るうちわ
自身が手掛けたイラストを披露する木村一博巡査部長=島根県奥出雲町下横田、八川駐在所

 雲南署管内の風景を描く「イラストポリス」、木村一博巡査部長(57)=八川駐在所勤務=が交通事故防止や防犯の啓発に一役買う。住民に親しまれる優しい作風に署が着目。夏祭りシーズンに合わせ、イラスト付きのうちわを作り、配り始めた。

 木村巡査部長は2019年春、雲南署地域課に配属され、島根県奥出雲町八川地区などを管轄する八川駐在所で勤務。休日には、地域の実態把握を兼ねてスケッチブックを片手に管内を歩き回り、気に入った風景をイラストにする。

 休日を利用してイラストを描くようになったのは50代になってからのこと。大田署勤務の頃、図書館で偶然手に取ったイラストレーターの本がきっかけになった。東三瓶フラワーバレー(飯南町)やJR出雲横田駅(奥出雲町)、吉田グリーンシャワーの森(雲南市)など数多くの風景画を手掛けてきた。絵を描く姿が住民の目に留まり、話題になっていた。

 うちわは片面を担当。夜光反射材を着けて歩く親子とライトを点灯させた車を描いて「早めにつけよう ライトと光るたすき」とのメッセージを入れ、雲南署のイラストを添えた。もう一方の面は鍵掛けや振り込め詐欺への注意を喚起する内容になっている。

 署は、うちわを見ながら家族同士で話し合うきっかけになればと千枚作製。イベントなどの際に配る。

 木村巡査部長は秋には飲酒運転防止ポスターのイラストも手掛ける。「自分の絵が防犯や事故防止につながればうれしい」と話す。 (清山遼太)