選挙の投開票日当日、投票締め切りの午後8時になった途端、報道機関は「A候補、当選確実」と速報するときがある。開票が始まっていないのに当選確実を報道することを「ゼロ打ち」「ゼロ当確」と呼ぶ。開票されていないのに、なぜ速報が出せるのか。報道機関で選挙報道アドバイザーを務めた経験がある下関市立大学の佐々木淳准教授(数学教育)に聞いた。
佐々木准教授によると、基礎になるのは投票先を聞く出口調査だ。分析には、統計学の「区間推定」という理論と、正規分布曲線という左右対称の山型グラフを用いて予測する...