写真のクレジットはすべて@JLPGA/Getty Images
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 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)主催のステップアップツアー第16戦「山陰ご縁むす美レディース」(6513ヤード、パー72)が25日から3日間、鳥取県伯耆町丸山の大山平原ゴルフクラブで開かれる。

 2012~19年に開催された「山陰合同銀行Duoカードレディース」の後継大会で、山陰中央新報社が初めて共催者になった。

 山陰で2年ぶりの開催となる大会の魅力に迫る。

 ステップアップツアーは、レギュラーツアーの出場権がない選手に試合経験を積ませることを目的として、1991年に始まったトーナメント。開始当時は年間2大会だったが年々試合数が増え、2019年は20大会、賞金総額は4億2千万円にまで増えた。

 大会で優勝すれば、レギュラーツアーに4試合の出場権利を得られたが、17年からは賞金ランキング制度に変更し、19年からはランキング1位と2位にレギュラーツアー前半戦への出場権が与えられるようになった。

 若手の台頭などで選手層が厚くなっており、レギュラーツアーの選手と遜色のない実力を持つ選手もいる。今季は新型コロナウイルスの影響で20年の8試合と21年の14試合を合わせた計22試合を行う。

 第16戦の山陰ご縁むす美レディースは計108人が出場する。

 7月にプロデビューした松江市出身の浜崎未来(21)は共催者推薦選手として参加。桑木志帆(18)や橋添穂(21)といった浜崎と同時期にプロテストに合格した93期生が出場し、同期対決が実現する。同じ2000年度生まれの「ミレニアム世代」の澁澤莉絵留(20)や、今季の獲得賞金ランキング現在1位のリハナ(20)といった注目の若手も出場する。

 大会キャッチフレーズは「ご縁・感動・元気~山陰から世界へ」。8月25、26日にある予選ラウンド(36ホール)の50位タイまでが27日の決勝ラウンド(18ホール)に進出する。賞金総額は2千万円で、優勝賞金は360万円。(奥原祥平)

過去に比嘉、渋野、稲見が出場
 大山平原ゴルフクラブを舞台にしたステップアップツアーは、前身大会から次世代を担うホープの登竜門として知られる。中には活躍の舞台を世界に移し、飛躍した選手もいる。

 2012年は、日本女子アマチュア選手権で2連覇を果たし、プロ転向したばかりの比嘉真美子が優勝。翌年にはレギュラーツアーで2勝を挙げるなど、ステップアップにつなげた。

 1998年度生まれの「黄金世代」も躍動。アマチュア時代の2014年に日本ツアーを史上最年少の15歳で優勝した勝みなみは、17年大会でプロ入り後初優勝。18年7月にプロ入りした渋野日向子はデビュー戦として出場し、7位タイと健闘。翌19年にはAIG全英女子オープンで日本勢として42年ぶりとなるメジャー優勝を果たした。

 18年大会には、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧も参戦。19年大会は今年のニッポンハム・レディース(7月、北海道)で初優勝を遂げた堀琴音が出場した。また、2度の賞金女王を達成した鈴木愛(倉吉北高出)も出場経験がある。