大会には、6月のプロテストで島根県出身者として25年ぶりの合格を果たした松江市出身の浜崎未来(21)も出場する。アマチュア時代、前身大会に5度参加した思い入れのある大会にプロとして参戦。得意のアイアンに磨きをかけて上位進出を目指す。
浜崎にとって、プロゴルファーは小学1年でゴルフを始めた時からの夢。2019年に初めて受けたプロテストでは1次予選を通過できなかった。「今のままではいけない」と環境を変えるため、学生時代から指導を受けるコーチがいる滋賀県に練習拠点を移した。
ゴルフ場でアルバイトをしながらトレーニングをする日々。「納得するまで、ずっと練習する」という負けず嫌いな性格もあって、めきめきと力を伸ばした。練習だけではなく、キャディーやバッグの積み込みといった仕事も手を抜くことはなく、いろいろなゴルフ客と接することで人間の幅を広げた。「ゴルフしかしてこなかった自分にとって、社会勉強になった」と振り返る。
上位22人が合格した6月のプロテストでは、17位タイでスタートした最終日に2バーディー、ノーボギーの70でまとめ、11位タイに入った。
山陰ご縁むす美レディースの前身大会には中学生の時から出場。最高順位は14年の69位タイで「プロの試合なのですごく緊張し、挑戦するので精いっぱいだった」と悔しさをにじませる。
8月中旬に帰省し、プロテスト合格を祝う横断幕が掲げられた法吉ゴルフクラブ(松江市法吉町)で調整を続ける。「無観客となってしまったけど、地元なので多くの人に応援してもらえると思う。いい成績を残すことで気持ちに応えたい」。クラブを握る手に力がこもる。