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軟式野球決勝で、大田二は四回、先頭勝部友悠の左翼線二塁打でつかんだ1死二塁の好機で、知野見蒼太が左越えに適時三塁打を放って先制。七回には、1死一、三塁から月森來夢が左前にはじき返して貴重な追加点を挙げた。
先発の小倉跳馬は相手打線を無四球3安打に抑え、完封した。決勝も内外野が無失策の安定した守りでもり立てた。
▽決勝
大田二0001001─2
上一色0000000─0
(大)小倉|山崎
(上)水野、畠中|高橋
▽三塁打 知野見、竹下(大)福島(上)▽二塁打 勝部(大)
鉄壁の守りで悲願の日本一をつかみ取った。大田二は今大会の計4試合で失策ゼロ。伝統の堅守を武器に優勝を果たした主将の知野見蒼太は「練習の成果が発揮できた」と胸を張り、植田敬一朗監督は「大会を通して守りから崩れたシーンはなかった」とたたえた。
島根県大会の4試合では1試合平均約7点を奪って強打を印象付けた。ただ、全国大会では投手のレベルが上がり、「打ち勝つのは容易でない」と、つなぐ打撃、守備重視の意識を徹底して臨んだ。
初戦の2回戦を2|0で制すると、タイブレークにもつれた準々決勝の海星(三重)戦は1点を奪われた後にサヨナラ勝ち。先制や逆転を許しても、安定した守りからリズムをつくって攻撃につなげた。
新型コロナウイルス感染防止のため、12人のメンバーで臨んだ。「選手一丸となり、総力戦でピンチをしのぎきった」と植田監督が振り返るように、一人一人がチームのために全力を尽くし、試合ごとに成長。背番号5を付ける小倉跳馬が決勝で完封したのも総合力の高さの表れだ。
大田二は、2018年3月の全日本少年春季軟式野球大会で準優勝。山陰両県勢で過去最高だったとはいえ、全国制覇にわずかに届かなかった。3年越しの夢をかなえ、知野見は「先輩たちのリベンジも果たせたと思う」と充実感を漂わせた。 (錦織拓郎)