「美術が戦争をどのように伝えてきたかを検証します」。会場入り口の「ごあいさつ」のパネルにそう書かれていた。東京国立近代美術館が戦時の美術を見つめ、考える展覧会「コレクションを中心とした特集 記録をひらく 記憶をつむぐ」(10月26日まで)を開催している。
軸となっているのは、戦闘場面を記念碑的に記録し、戦意高揚を図るために制作された「戦争記録画」だ。これに加え「大東亜共栄圏」「五族協和」といったスローガンを視覚的なイメージとして浸透・定着させるために描かれた作品や、前線・銃後の光景を主題とした作品など、広く戦争の時代を反映した作品を集めた。
さらに、雑誌やポスター、新聞、ラジオといった他の...












