東京パラリンピック陸上男子100メートル(脳性まひT33=車いす)決勝に米子市出身の安野祐平選手(31)=楽志=が出場した30日、古里では関係者がテレビで観戦しエールを送った。22秒34で5人中5位と世界の壁の厚さを痛感させる結果にも、完走をたたえた。
応援会場の米子コンベンションセンター(米子市末広町)には、安野選手がトレーニングする医療法人養和会メディカルフィットネスセンターCHAX(チャックス)のアスリートチームやチーム後援会のメンバーら約30人が参集。オレンジのスティックバルーンをたたいて応援した。
安野選手がスタート前にゲートから出てくると声援がわいた。3レーンを懸命に駆け抜け、5位でゴール。20秒を切ってメダル獲得という目標には届かなかったが、応援会場は拍手に包まれた。
安野選手のトレーナーを務めるセンターの石丸知さん(41)は緊張からスタートが遅れ、持ち味の追い上げができなかったと惜しみつつ「障害が重い中、出場したことに意義がある。3年後のパリ大会に向けて一緒に頑張る」と前を向いた。母の恵子さん(56)は「走る姿に私も緊張したが、走りきったことをほめたい」とねぎらった。