自動車大手8社の7月の生産・販売実績
自動車大手8社の7月の生産・販売実績

 自動車の国内大手8社が30日発表した7月の世界生産台数は、前年同月比2・6%減の計195万4899台だった。新型コロナウイルス感染拡大のため前年同月比で約14%減だった2020年7月からさらに落ち込んだ。世界的な半導体の供給不足による生産停止が重荷となっており、影響が深刻化している。

 

 20年7月はコロナ禍でマイナスだったが、米国や中国で需要が回復し、前年実績と比べた減少幅は改善傾向を見せていた。トヨタ自動車が半導体の供給不足と東南アジアでの新型コロナ拡大による部品調達停滞で、今年9月の世界生産を当初の計画から4割減らす方針など今後も打撃は大きくなる見込みだ。

 7月の世界生産は、ホンダが23・5%減の32万4117台。日産自動車は16・8%減の26万336台となった。ダイハツ工業とマツダ、SUBARU(スバル)が4・0~20・7%減だった。

 スズキは15・6%増の26万4152台、三菱自動車は51・2%増の7万2571台と、コロナ禍で落ち込んでいた前年からの反動で増えた。

 トヨタは11・9%増の77万3135台と11カ月連続で前年実績を上回ったが、伸び率は6月(41・2%増)から鈍化した。内訳は海外が6・1%増の46万3997台。中国などが拡大したアジアは9・1%増だったが、北米が2・4%減となった。国内は21・8%増の30万9138台。

 8社の世界販売は3・3%増の計209万1560台。このうちトヨタは14・9%増の85万8569台で7月として過去最多となった。8社の国内生産は2・2%増の計68万8771台となった。