第七章・家を継ぐ者(24) 

 

 真田丸の切岸(きりぎし)(山の斜面)の高さは惣構(そうがま)えの半分ほどしかないので、ここをよじ登れば城内への一番乗りを果たせる。利常の馬廻(うままわ)り衆である阿井(あい...