【米子】米子市彦名新田の米子水鳥公園が開園30周年を迎え、22日、記念式典があった。長年園内の環境保全に尽力してきた功労6団体が表彰を受け、数多くの野生の鳥類が羽休めに飛来する環境を保全し、発展させる決意を新たにした。
同園は護岸整備や中海干拓事業によって水鳥の生息環境が悪化し、水鳥の保護と環境学習の場として1995年10月に米子市が建設した。市鳥のコハクチョウをはじめとした野生動物の観察や、骨格標本などの展示品を通じた学習施設として親しまれている。
式典では、市に公園管理を委託されている中海水鳥国際交流基金財団の伊沢勇人理事長が「多くの支えを受けて水鳥の貴重な場を守り、魅力を発信してきた。これからも公園を守り育てていく覚悟を新たにした」とあいさつ。野鳥保護や園内清掃などのボランティアに取り組んだ6団体の代表者に感謝状を贈った。
記念講演もあり、園の活動を支援する米子水鳥公園友の会の後藤啓汰幹事(24)は「園の貴重な環境を次の世代につなぎ、多くの人に中海の価値を伝えていきたい」と今後の目標を話した。(中島諒)