松江市袖師町の島根県立美術館で開かれている企画展「永田コレクションの全貌公開〈二章〉北斎-『葛飾北斎期』・『戴斗(たいと)期』編」(島根県立美術館、山陰中央新報社など主催)に合わせ25日、浮世絵版画の制作過程を体験するワークショップがあった。参加した子どもたち約50人が、色を刷り重ねると浮かび上がる北斎の繊細な図柄を楽しんだ。
参加者は、3枚の板木にそれぞれ朱、灰、黒の絵の具を1色ずつ塗り、順に刷り重ね、絵の手本とされた画集「北斎漫画」の作品づくりに挑戦した。繊細な彫刻が施された板木と紙がずれないように押さえ、上からばれんでこすった。3色を刷り終えると、蜂やバッタ、おけを持った人の図柄が浮かび上がった。
城北小5年の森山麗奈さん(10)は「いろんな色を重ねていい仕上がりになった」と笑顔を見せた。
北斎漫画に使われた貴重な板木などを展示する企画展は11月3日まで開かれている。(小引久実)













