【短歌】 宮里 勝子選

「ひな鳥が飛び立つまでは待ちましょう」解体業者燕の巣眺め   松 江 山本 照江

 【評】思いやりのある業者さん。コスパとかタイパとか効率を重視しがちな現代社会に、このようなほほ笑ましいひとこまに出会い癒やされる思いがします。

今想ふ晩年の母の独り言あれは歌を作っていたと         松 江 清井 悦郎

 【評】今になって思えば、お母さんも作歌に励んでいたという感慨です。作者は当時その気がなかったということでしょう。晩年とあるので、今想うは言わなくても読者には想像できます。

色づきしブルーベリーに網...