「グローイング・モバイル」のスマホなどの画面のイメージ
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hacomono(ハコモノ)のサービスを利用するイメージ
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hacomono(ハコモノ)が提供するサービスのレッスン予約画面
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hacomono(ハコモノ)のサービスを利用するイメージ
hacomono(ハコモノ)が提供するサービスのレッスン予約画面

 新型コロナウイルスの感染防止へ密集を避けようと、対面せずにスマートフォンなどを使う非接触型サービスが急伸している。スポーツジムの予約や美容相談も遠隔で手軽にできる。一般向けだけでなく、プロの仕事の現場にも波及。多数が集まる研修会場に行かなくてもスキルが身に付けられそうだ。

 スポーツジムの入退会やレッスンの予約がオンラインでできるhacomono(ハコモノ、東京)のサービス。スマホで手続きができ、実際の来店はレッスン当日だけだ。オンラインでの指導を選べば、自宅で気軽にヨガなどに打ち込める。

 このサービスは2019年に開始。国内のスポーツ教室は会費支払いなどの業務を紙ですることが多く、スタッフの負担は大きい。事務合理化へ全国チェーンのフィットネスクラブや地域に根付いた小規模教室などが導入している。

 「来店時の人との接触による感染リスクを減らせるので、利用者、店舗の双方から歓迎され、導入が増えています」(ハコモノの蓮田健一社長)

 美容の分野でも、店に行かずにアドバイスを受けられるサービスが進む。コーセーは9月中旬に同社のブランド「コスメデコルテ」のサイトでオンラインカウンセリングを開始。予約日時にアクセスすると、顧客は専属スタッフの説明を受けて商品を購入できる。

 

 研修会がなくても仕事の技能を自ら習得できるサービスも登場した。

 「PDCA(計画、実行、評価、改善)のサイクルは仕事の何を高めますか」。スマホ画面にクイズ形式の質問が出てくる。これはホスピタリティ&グローイング・ジャパン(東京)の人材育成サービス「グローイング・モバイル」だ。

 正解は「効果と質」。このようなクイズが約3千問あり、接客術など内容は多岐にわたる。正解の後には説明文もある。働く現場で1人でも学べ、業務に役立たせることができる。

 慢性的な人手不足に悩む飲食業向けに14年から同社が始めた。新人や管理職、外国人従業員ら、それぞれが必要な知識もクイズや動画で紹介。企業が自社のマニュアルを掲載することも可能だ。

 感染防止のため、1カ所に集う研修実施は慎重な判断が求められており、小売りや介護など他業種でも需要が伸びた。「コロナ後をにらんだ人材育成へ導入を決めた企業もあります」