第九章・隠居と縁組み(23)

 

 年が明け寛永十八年(一六四一)になった。小松城には年の暮れから正月まで、平素以上に利常に挨拶(あいさつ)に来る者が多かった。

「正月の御礼として三ヵ国の者は申すに及ばず、江戸...