津波は、すぐそこまで迫っていた。2011年3月11日、14歳だった阿部美保さん(29)は、父親の幸彦さんと一緒に母校の体育館2階に逃げ込んだ。しかし、体育館の水位がどんどん上がる。ついに水が2階に達すると、父と、そばにいた社会科の先生は合唱用の台を持ってきて美保さんを乗せ、水につかりながら2人で台を抑えた。「大丈夫だから」と励まし続けてくれた。
「これ以上水が来たら、みんな終わり」
美保さんが死を覚悟した時、水位の上昇が止まった。九死に一生を得た父と娘、先生は、屋根を伝って校舎の3階に避難することができた。
東日本...













