「おばさん」発言を受け、記者会見で答える東京都の小池百合子知事∥3月19日、都庁
「おばさん」発言を受け、記者会見で答える東京都の小池百合子知事∥3月19日、都庁

 東京だったらすぐにやる「おばさん」がいらっしゃる-。鳥取県議会で物議を醸した平井伸治知事の「おばさん」発言もさることながら、むしろ気になったのは念頭にあるとされた東京都の小池百合子知事の返しの一言。

 「知事自らが先頭に立って、こうした『おじさん発言』をしているからこそ、女性がその土地に希望を持てなくなるのではないか」。平井知事への意趣返しなのだろうが、鳥取が希望のない土地だから人口流出を起こしていると言われているようで、何となく後味が悪い。「答えるのもむなしい」という発言だけで、思いは十分伝わったのではないか。

 3月8日の国際女性デーに合わせ、大学教授らでつくる研究会が公表したジェンダー・ギャップ指数。政治、行政、教育、経済4分野の女性登用の現状を47都道府県でランキング化した結果、東京が政治1位、経済2位。鳥取も行政1位、経済4位と、双方とも遜色はない。良きライバルとも言えよう。

 鳥取の20倍以上の人口を擁する東京が便利さや経済力などさまざまな点で先進的に思えるが、抱える問題も人口に比例して多い。ジェンダー・ギャップの問題も然(しか)りで、本質的な改善に向けて努力の必要があるのは双方同じだ。

 詰まるところ、おじさんがおばさん、おばさんがおじさんと呼び合っただけの話。数値上では共に“トップランナー”なのだから、手を携えて問題に臨みたい。

(万)