第二章 萌芽

 水平線をぼんやり眺めていると、二十代くらいとみえる女が東屋に近づいてきて、日陰に入ると日傘を畳んだ。

「ここ、どなたかいらっしゃる?」

 そんな言葉遣いで話し...