古代のある時期まで新嘗や新嘗祭は、大嘗(おほにへ)や大嘗祭【おほにへのまつり/だいじょうさい】とも称された。

 天皇が宮中で行う制度化された新嘗祭、大嘗祭の成立は、飛鳥時代の7世紀後半、天武天皇の頃とされる。しかし、神話伝承を重んじれば、その源流は古墳時代以前にさかのぼりそうだ。

 〔神話伝承の新嘗・大嘗〕

 ア『古事記』(712年成立)

 (1)神代条 須佐之男命が姉の天照大神がいる高天原にのぼり、さまざまな乱行を重ね、「大嘗(おほにへ)を聞(きこ...