「コンソーシアム」によるイベント会場での抗原検査の流れ
「コンソーシアム」によるイベント会場での抗原検査の流れ

 コンサートなどイベント会場で入場前の客らが新型コロナウイルスに感染していないか判断するため、ウイルス特有のタンパク質(抗原)の有無を調べる「抗原検査」をする民間の取り組みが行われている。感染防止と経済活動の両立が目的だ。病院のほか芸能事務所などの企業、団体が共同事業体をつくって実施している事例がある。

 この共同事業体は東京都内に事務局を置く「医療科学を用いた経済活動継続のための検査研究コンソーシアム」。コンソーシアムによると、2月以降、ゴスペラーズ、谷村新司、吉川晃司、ゆずのライブなど全国30回超のイベントで実施。クラスター(感染者集団)は確認されていないとしている。

 コンソーシアムは日比谷国際クリニックなどの医療機関、芸能事務所、保険会社、コンサートプロモーターズ協会といった団体まで幅広く参加。高い精度にこだわり、主に医療機関での使用を原則とする、国の薬事承認を得た検査キットを用いる。イベント会場は医療現場でないため治験の一種として行っている。

 抗原検査は綿棒で鼻水を採取しキットに付け、結果は20分程度で判明。PCR検査は、より高精度だが数時間かかる。

 会場における実際の検査の流れは、まず医師作成の動画や文書で説明。来場者が自分で検体を採取して検査し、陽性だと入場を断る。陽性者は医療機関に行くか、その場で医師のオンライン診断を受ける。

 コンソーシアムの鈴木篤志事務局長は「飲食店での会食前にも活用でき経済に貢献する。キット使用の規制緩和など政府の後押しがあれば、治験としてでなく、より広範囲に行える」と話す。