第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 表彰式

5団体5個人を表彰(2024/2/20)

第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞の表彰を受けた皆さん=松江市殿町、山陰中央新報社

 第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞の表彰式が20日、松江市殿町の山陰中央新報社であり、2023年に開かれた全国規模の大会で特に優秀な成績を残した島根県内の中学、高校の5団体、5個人に表彰状と記念盾が贈られた。

 表彰式には受賞者、指導者ら約40人が出席。山陰中央新報社の松尾倫男社長が「トップアスリートとして日本、世界の舞台でこれからも活躍されることを念願してやまない。皆さんの活躍は地域、県民の励みにもなっている」とあいさつ。斎藤重徳選考委員長(島根大名誉教授)が選考経過を報告した。

 カヌースプリントで日本ジュニア選手権男子カヤックフォア200メートル、全国高校総体男子カヤックフォア500メートルを制するなどした島根中央高校カヌー部の植出士虎(しとら)さん(18)が受賞者を代表してあいさつし「島根で学んだことを生かして日々の練習に励み、『島根かみあり国スポ』にも出場したい」と決意を新たにした。

 受賞者は島根県、県スポーツ協会、県高校体育連盟、県中学校体育連盟が推薦した団体、個人の中から選考委員6人が協議した上で決定した。

 受賞団体、個人は次の通り。(敬称略)

 【団体】横田高校男子ホッケー部▽島根中央高校カヌー部男子▽出雲農林高校カヌー部男子▽開星高校男子柔道部▽SIS ACADEMY(エスアイエス・アカデミー)

 【個人】▽柔道・田窪剛共(開星高校3年)▽自転車・寺本将輝(松江北高校3年)▽陸上・永岡璃紗(開星高校1年)▽卓球・佐々岡希花(浜田ろう学校中学部2年)▽柔道・富田伊央莉(開星中学3年)

受賞者の横顔

第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞

5団体、5個人受賞(2024/1/31)

 島根県内の中高生を対象に2023年の全国規模のスポーツ大会で特に優秀な成績を収めた選手、チームを顕彰する第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞の選考会が30日、松江市殿町の山陰中央新報社であり、5団体5個人の受賞が決まった。

 5団体の内訳は高校4、中学1。高校は全国総体で2位、全国選抜大会で1位に輝いたホッケーの横田男子が受賞。日本ジュニア選手権大会男子カヤックフォア200メートル、全国総体カヤックフォア500メートルで優勝するなどした島根中央男子と、日本ジュニア選手権大会男子カナディアンフォア200メートルを制した出雲農林男子のカヌースプリントの2団体、柔道の特別国体少年男子2位の開星男子も選ばれた。中学は野球の全国都道府県対抗大会で準優勝したクラブチーム「SIS ACADEMY」の受賞が決まった。

 5個人の内訳は高校3、中学2。高校は、陸上のJOCジュニアオリンピックカップU16大会女子150メートルで2位となった永岡璃紗(開星)、柔道の全国総体男子60キロ級で2位に入り、全国選手権大会男子60キロ級を制した田窪剛共(同)、自転車の全国総体男子4000メートル速度競走2位の寺本将輝(松江北)が選ばれた。中学は卓球の世界ろう者ユース選手権大会女子シングルスで優勝するなどした佐々岡希花(浜田ろう学校中学部)、柔道の全国体育大会女子44キロ級で2位となった富田伊央莉(開星)が選出された。

 選考は県、県スポーツ協会、県高校体育連盟、県中学校体育連盟から推薦された団体、個人が対象。選考委員6人で協議の上、決定した。表彰式は2月20日に山陰中央新報社で行われる。

 選考委員は次の皆さん。

 斎藤重徳(島根大名誉教授)中沢信善(県環境生活部スポーツ振興監)竹内俊勝(県スポーツ協会専務理事)久家彰(県スポーツ推進委員協議会会長)山崎誠(県高体連会長)安達正治(県中体連会長)

第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 受賞者の横顔

 第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞は、島根県内の中高生の中から2023年の全国規模のスポーツ大会で特に優秀な成績を収めた5団体5個人を選んだ。

 内訳は、団体が高校4、中学1、個人が高校3、中学2。カヌースプリントでは島根中央男子、出雲農林男子が受賞した。ホッケーや柔道も全国規模大会での活躍が目立った。

 受賞団体、個人の足跡を紹介する。

高校・ホッケー 横田男子

全国高校選抜ホッケー大会で2年連続8度目の優勝を果たした横田男子の選手たち=2023年12月、大井ホッケー競技場

全国選抜2年連続制覇

 ホッケーの横田男子が全国高校選抜ホッケー大会(12月)で2年連続8度目の優勝を果たした。北海道総体(8月)でも2位に入った。

 山陰勢同士の対決となった決勝では、1点ビハインドで迎えた後半にペナルティーコーナーで2点を入れ、2-1で八頭を破った。北海道総体は決勝で丹生(福井)に0-5で敗れ、3連覇を逃した。

高校・カヌースプリント 出雲農林男子

カヌースプリントの日本ジュニア選手権男子カナディアンフォア200メートルで優勝した出雲農林高の選手たち=2023年8月、精進湖カヌー競技場

悔しさばねに好タイムで

 カヌースプリントの出雲農林男子が、日本ジュニア選手権(8月)のカナディアンフォア200メートルで優勝を果たした。

 北海道総体で3位だった悔しさをばねに、たたき出したタイムは40秒682。大舞台での優勝に、確かな自信を手にした。

高校・カヌースプリント 島根中央男子

北海道総体カヌースプリント男子カヤックフォア500メートルで優勝した島根中央男子の選手たち=2023年8月、月山湖カヌースプリント競技場

1位と2位を占める

 カヌースプリントの島根中央男子が、日本ジュニア選手権(8月)のカヤックフォア500メートルと同200メートルでそれぞれ1位と2位に入った。北海道総体(同)では、カヤックフォア500メートルで優勝、同200メートルで準優勝を果たした。

 日本ジュニア選手権500メートル決勝では、1分36秒602の好タイムで1位、島根中央の別艇も1分40秒238で2位。200メートル決勝は35秒430で優勝を果たし、別艇が35秒500で準優勝を手にした。

 北海道総体では、カヤックフォア500メートルを1分33秒814で制し、200メートルは33秒801のタイムで2位に入った。

高校・柔道 開星 男子

特別国民体育大会柔道少年男子で準優勝した島根(開星高)の選手たち=2023年10月、西原商会アリーナ

切磋琢磨し国体準

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」(10月)の柔道少年男子で、開星高のメンバーで構成する島根が準優勝した。

 東京との決勝では、3月の全国高校選手権男子60キロ級を制した先鋒の田窪剛共、中堅の山岡大悟が粘り強く引き分けに持ち込む健闘を見せた。日頃から切磋琢磨(せっさたくま)する選手たちが、それぞれの持ち味を発揮し、目標の8強を上回る結果を手にした。

中学・野球 SIS ACADEMY

全国中学生都道府県対抗野球大会で準優勝した「SIS ACADEMY」の選手たち=2023年11月、志太スタジアム

5度目出場で準優勝

 山陰両県の小中学生でつくる野球のクラブチーム「SIS ACADEMY(エスアイエス・アカデミー)」が、中国地方代表として出場した全国中学生都道府県対抗野球大会(11月)で準優勝した。

 全国各地のブロック予選を勝ち抜いたクラブチームなどが参加した大会では、島根県内の中学生がメンバー入り。福岡県のチームに敗れた決勝を含め持ち味の堅守を貫き、5度目の出場で最高成績を収めた。

高校・柔道 田窪 剛共(開星)

北海道総体柔道男子60キロ級の試合で技を仕掛ける開星の田窪剛共(右)=2023年8月、北海きたえーる

延長戦3試合制し頂点

 全国高校柔道選手権(3月)で、男子60キロ級の田窪剛共(開星)が優勝を果たした。北海道総体(8月)でも同階級で2位に入る健闘を見せた。

 2回戦から登場した田窪は、準決勝までの4試合中3試合で延長戦にもつれ込む接戦を演じ、決勝では隅返しで技ありを奪って優勝。高校最後のインターハイは相手としっかり組んで技を仕掛ける柔道を貫いて準優勝した。

高校・自転車 寺本 将輝(松江北)

北海道総体自転車男子4000メートル速度競走で準優勝した松江北の寺本将輝=2023年8月、函館競輪場

試練の時期乗り越え準

 北海道総体(8月)の自転車男子4000メートル速度競走で、寺本将輝(松江北)が準優勝した。

 レース展開を見極めるクレバーな走りを見せた。勝負どころとなった終盤では、仕掛けるタイミングが遅れたのを挽回し、1位の選手をあと一歩のところまで追い詰めてゴール。高校3年になってからの思うような結果が残せなかった時期を乗り越えて悲願の表彰台に上った。

高校・陸上 永岡 璃紗(開星)

JOCジュニアオリンピックカップU16大会女子150メートルで2位に入り、表彰状を受け取る開星高の永岡璃紗(右)=2023年10月、愛媛県総合運動公園陸上競技場

0秒34以内の大接戦2位

 陸上のJOCジュニアオリンピックカップU16大会(10月)女子150メートルで、永岡璃紗(開星高)が18秒65で2位に入った。

 決勝は、0秒34以内に2~8位の7人が入る接戦になった。

中学・柔道 富田 伊央莉(開星)

全国中学校体育大会柔道女子44キロ級で準優勝した開星の富田伊央莉=2023年8月、鳴門・大塚スポーツパークアミノバリューホール

階級一つ上げて初メダル

 全国中学校体育大会(8月)の柔道女子44キロ級で、富田伊央莉(開星)が準優勝を果たした。

 準決勝で強敵を破り、決勝は延長戦にもつれ込む接戦の末、反則負け。過去2年は16強どまりだったが、階級を一つ上げてパワーアップした柔道で初のメダルを手にした。2022年末に負った大けがを乗り越え、女子部員が少ない中で男子選手を相手に稽古を重ねた努力が実った。

中学・卓球 佐々岡 希花(浜田ろう学校)

世界ろう者ユース卓球選手権大会を終え、祝福を受ける浜田ろう学校中学部の佐々岡希花=2023年7月、萩・石見空港

世界初挑戦で「金」獲得

 台湾で開かれた世界ろう者ユース卓球選手権大会(7月)で、益田市のクラブチームに所属する佐々岡希花(浜田ろう学校中学部)が、女子シングルスで金メダルを獲得した。

 初挑戦の世界大会で混合ダブルスは2位、女子ダブルスは3位に入った。女子シングルスには7カ国・地域から13人が出場。決勝では山田萌心(益田中)と対戦し、4-3で接戦を制した。

第35回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 選考委員(順不同)

島根大名誉教授 斎藤 重徳氏
島根県環境生活部スポーツ振興監 中沢 信善氏
島根県スポーツ協会専務理事 竹内 俊勝氏
島根県スポーツ推進委員協議会会長 久家  彰氏
島根県高等学校体育連盟会長 山崎  誠氏
島根県中学校体育連盟会長 安達 正治氏