JR米子支社は1日、地滑りに伴って運休していた出雲市内のJR山陰線江南(湖陵町三部)-田儀(多伎町口田儀)駅間で列車を試運転し、安全性を確認した。2日朝に上下線とも運転を再開する。 (松本直也)
山陰線試運転の動画はこちら JR米子支社によると、線路近くの斜面でモルタルの吹き付けといった応急対策が9月28日に完了。JR米子支社が線路にゆがみがないことを確認し、さび取りなどを進めていた。
試運転は不通区間の最終点検が目的で、2両編成の回送列車を時速25キロで走らせた。社員5人が乗り込み、通過する踏切が正常に作動し、運転席から標識が適切に見えるかどうかを確認。列車の窓には「ありがとうございます」と、工事関係者や住民に感謝を伝えるメッセージを掲げた。
試運転に立ち会った佐伯祥一支社長は「大きな問題はなかった。安全を最優先に、輸送サービスの提供、おもてなしに努めていく」と話した。
2日は、上りが午前6時14分大田市発出雲市行き、下りが午前5時50分出雲市発浜田行きが始発となる。特急も運行を再開するが、地滑りが発生した現場では普通を含めて全ての列車が徐行運転する。
不通区間の一般向けの代行バスと通学用の代行バスは1日に運行終了した。
国土交通省松江国道事務所は、全面通行止めが続く国道9号は10月中旬に片側交互通行が可能になると見込んでいる。