詐欺被害のために心理学を用いることを唱える北川智利代表〓(?)松江市殿町、島根県民会館
詐欺被害のために心理学を用いることを唱える北川智利代表〓(?)松江市殿町、島根県民会館

 ●だまされないと思い込んでいる人ほど被害に遭う。

 ●耳元で声を聞くと、特別な感覚になりやすく、冷静な判断ができなくなる。

 ●受話器を使わず、スピーカーで通話することが詐欺被害防止に有効

 

 知覚心理学が専門で、特殊詐欺被害との関連を研究する吉賀心理学研究所(吉賀町田野原)の北川智利代表=立命館大客員教授=が19日、松江市殿町の県民会館で講演し、心理学を被害防止に役立てる具体的な方策を紹介した。

 増加する特殊詐欺の対策として県警が開催し、金融機関や高齢者団体の関係者約30人が耳を傾けた。

 北川代表は、人の持つ感覚と心理作用の研究や調査を基に「だまされないと思っている人ほどだまされやすい」と指摘。詐欺被害を自分ごととして捉えてもらうため、被害に遭う可能性があることを体験する重要性を説いた。

 詐欺の犯行の多くに電話が使われることについて、「耳元で聞く声や音は特別な感覚や感情的な反応を生み、冷静な判断ができなくなる」と注意喚起し、受話器を通さずスピーカー機能で話すことが対策になると助言した。

 県警安全まちづくり推進室の小林貞樹室長は「北川代表と今後も連携し、特殊詐欺の撲滅に一役買ってもらいたい」と話した。(原暁)