出産を終え、約2年ぶりの新生児育児が始まった。前回の産後は、初めての育児におびえ、生活が激変したことへの不安から泣いてばかりいた。今回は2回目ということで気持ちに余裕があったのか、比較的落ち着いて過ごせた。

 だが、母乳は初めからしっかりとは、出ないのだった。しかも相手は首もすわっていないふにゃふにゃの新生児。小さくて細い体を全神経を使って支えていると全身が凝り固まる。ちょっと吸うだけで疲れて眠ってしまい、すぐにおなかが減って泣くことも。「授乳ってこんなに難しかったのか…」と2年前のつらさを思い返した。

 産後入院中は、母乳をどれだけ飲めているか測るため、授乳前後の赤ちゃんの体重を計測し、差し引いた数字を記録する。前回は出ない母乳を数字で評価されているようで、精神的に苦しめられた。今回も最初はマイナスやゼロ。プラスでも2グラム程度と順調ではなかった。前回の経験から「少しずつ出るようになる」と頭で分かってはいても、またもや落ち込んだ。

 真っ赤になって泣きながら細い足をジタバタさせる新生児のおむつ替えにも苦戦しながら、一方で面会に来る2歳の娘の大きさや丈夫さと比べて驚いてしまった。まだまだ小さいと思っていたのに、こんなに大きくなっていたんだね。

 娘のときは赤ちゃん特有の甘い匂いが楽しみの一つだったが、今回漂うのは加齢臭のような香り。男の赤ちゃんは男性ホルモンの影響で、生まれて約2カ月はいわゆる「おじさん臭」がするらしい。予想外だった。

 戸惑いや不安は2回目でもなくなることはなかった。それでも夜には「あ~、もう今日が終わってしまう」と思える余裕があった。前回との大きな違いだ。2年前から知ってくれている助産師さんにも「前回よりも明るい顔してるね」と声を掛けられた。

 そう、新生児の世話自体は苦ではなかった。それ以上に、予想を超えて大変だったのは、大きくなった2歳の娘への対応だった。