弟と初めての対面をした娘(左)。危なっかしくて冷や冷やした
弟と初めての対面をした娘(左)。危なっかしくて冷や冷やした

 出産日は、息子は新生児室にいて、娘はガラス越しの対面となった。そのためか実感は湧かない様子だった。翌日母子同室が始まり、娘が夫と面会に来たのが、娘と息子の「出会いの日」となった。

 娘は恐る恐る弟に近づいて頭をなでたり(力強過ぎ)、閉じたまぶたをツンツンしたり(危ない)、とにかく触りたがる。寝ているのに「あかちゃん起ちて~」とバシバシ布団をたたき、「おむちゅ替えたい~!」とまで言ってくる。初めて見る生まれたての赤ちゃんに関わりたいのだ。一方の弟といえば、手荒い触れ合いにもぴくりともせず寝入っていた。

 ほかにも「あかちゃん、あるって~(歩いて)」と無理難題を言ったり、娘のおやつに持参したカニカマを「たべて~」と強引に口に入れようとしたり、布団を顔の上まで掛けてしまったり…。「この先、大丈夫かな」と不安になった。

 面会時間が終わり、夫が病室を後にしようとすると娘がぽつり、「おかーちゃんも行く?」。「お母ちゃんは、赤ちゃんとここでねんねするけん、お父ちゃんとおうちで寝てね」と伝えるが、握った手を離そうとしない。病室の外まで見送りに行くと、娘はしっかりと病室のドアを閉め「さあ一緒に帰ろう!」といわんばかりに私を見つめた。

 私の心も痛かった。夫に説得してもらい、なんとか2人が帰路につくと、ほっとした。そして急いで病室に戻り、一人きりだった息子に「ごめんごめん」。この先何回、この子を待たせて、謝るんだろうと思うと、気がめいった。と同時に、娘の心のケアについても悩み始めた。

 翌日、娘はおっぱいを飲んでいる弟を見て「○○ちゃん(自分)も!」と、ふにゃふにゃの新生児を押しのけるようにして寄ってきた。自分では何もできない0歳児と、自我が出始め、成長まっただ中にいる2歳児を、これから平等に育てていけるだろうか。産前からぼんやり感じていた不安が、実際2人を目の前にして、しっかりと形になって心にのしかかってきた。