出雲大社をモチーフに描いた作品を前に思いを語る、Happyといろさん=松江市内
出雲大社をモチーフに描いた作品を前に思いを語る、Happyといろさん=松江市内

 「Happyといろ」の雅号で日本神話や神々をテーマに制作する油彩画家、細田崇之さん(24)=松江市東奥谷町=が、13日から出雲市大社町杵築南の大社文化プレイスうらら館で個展を開く。松江、出雲の両市を巡って描いた近作を中心に並べ、神話の魅力を発信する。16日まで。

 細田さんは、武蔵野美術大の通信教育課程で油彩画を学んでいた2020年3月、オーストラリアの森林火災を描くため中退。現地に渡った直後に新型コロナウイルスが流行し、やむなく帰郷した。思うように活動できない中、古里を象徴する出雲神話をテーマに制作を続けた。

 訪れた神社などで感じた空気やエネルギーをその場でキャンバスに落とし込む手法で、独特な色彩と画風が特徴。1年ぶりとなる島根県内での個展は、「神在月」と呼ばれる旧暦の10月に八百万(やおよろず)の神々が出雲に集う様子や、須佐之男命(すさのおのみこと)による八岐大蛇(やまたのおろち)退治の場面をテーマにした54点を並べる。

 細田さんは、「24年の人生で自分が感じたものを見に来てほしい」と来場を呼び掛けた。

 13日午後1時のオープン直後に、会場で最後の1枚を完成させる「ライブペイント」を開く。

 15日は休館。入場料は一般500円。高校生以下無料。

 (広木優弥)