青々と育った黒田セリの畑に入り、収穫するアクティブ99のメンバー=松江市古志町
青々と育った黒田セリの畑に入り、収穫するアクティブ99のメンバー=松江市古志町

 松江市の伝統野菜・黒田セリの収穫が、追い込みに入っている。シーズン終盤の3~4月に収穫されたセリは香りや味が良く、農家の間で「桜セリ」と呼ばれて愛好者も多い。

 同市黒田町を中心に生産されるセリは、独特の歯応えと香りの良さが特徴。

 現在、生産者が7戸に減った中、四ツ葉福祉会の多機能型事業所「アクティブ99」(松江市古志町)が農家の助言を受けながら生産を開始。今季は市内2カ所計7アールの畑で栽培し、2月に出荷を始めた。

 青々と育ったセリを刈り取り、水で洗った後小分けして包装。スーパーに出荷するほか福祉会の別事業所でパンに加工する。アクティブ99の副所長・陰山宏輔さん(43)は「おでんをはじめ、いろいろな料理に合う万能野菜。存在をもっと知ってもらえたらいい」と話した。 (広木優弥)