JR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」の今季最後の運行日となった23日、停車駅の木次駅(雲南市木次町里方)では市職員が横断幕や旗を持って乗客を見送り、来春の再会を望んだ。(清山遼太)
JR西日本が6月、2023年度での運行終了を発表した。4月18日に運行が始まった今季の乗客数は新型コロナウイルスによる打撃を受けた昨季に比べて48日多い120日間走り、乗客数は5千人増の約1万1千人だった。コロナ前の19年度と比べると2千人ほど少なかった。
この日、出雲市駅を出発した列車が午前10時すぎに木次駅に到着。待ち構えた観光客らが乗車し、桜やオロチをあしらったオレンジ色の法被を着た市職員が「ようこそ! 木次線で冒険の旅へGO!!」と書かれた横断幕やおろち号の入った青い旗を掲げ、ほぼ満席となった列車が見えなくなるまで見送った。
ツアーで訪れ、初めて乗車した鳥取市上砂見、会社員田村良江さん(55)は「いつかは乗りたいと思っていたのでうれしい」と話した。
見送った市うんなん暮らし推進課の金森里志課長は「イベントなどに合わせ普通列車にも乗っていただければありがたい」と呼び掛けた。