島根町の火災現場
島根町の火災現場

 「もうそこまで来てる。火事なんてもんじゃない。大火事だ」。1日午後5時半ごろ、炎を目にした女性は、電話片手に震える声で親族に惨状を伝えた。強い東の風にあおられた炎は、みるみるうちに民家を飲み込んでいく。


 午後6時に現地に駆けつけた地元の男性(38)は、リフォーム中だった家が全焼した様子を目の当たりにした。「足場だけになってしまった。まだ理解できない」。周囲には泣き叫ぶ女性もいた。


 火はさらに広がり、集落裏側の北西の山を駆け上った。竹林から「パン、パン」と破裂音が響く。「ここにも来る。危ない」。山の反対側に位置する民家の住民も延焼を覚悟し、家財を運び出した。


 午後8時ごろ、地区内の大津集会所に身を寄せていた住民たちが、松江市が避難所として用意した島根公民館に、マイクロバスで移動した。間もなくして、山頂にあるロッジにも燃え移った。


 消火活動を見守った石橋秋正さん(80)は「生まれて初めての大火事だ」と話した。午後10時半現在、山頂付近は依然赤々としており、70代男性は「人的被害が少なかったことには、ほっとしている。このまま収まってほしい」と不安そうに見上げていた。

 動画はこちらから https://www.youtube.com/watch?v=8ex0cLhODPE